章子先生からのYGKのオペレッタ報告、本日は最終日です。
舞台裏では、どんなことが起こっていたのでしょう?ぜひ、ご一読ください。
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アクシデント
イベントにアクシデントはつきものです。何があってもなんとかしなくてはいけない。そう祈っていらっしゃる先生方の様子がひしひしと伝わってきました。
練習のさなか、短期間だけ参加した子がいました。カブクラスの誰もがいつもと同じ空気で迎え入れてあげることができました。また、本番の日に欠席せざるを得ない事情ができてしまった子がいました。みんなに動揺が起きるかと構えていましたが、練習してきた自信はそれを自然に受け入れることができたのです。空いてしまった役を試行錯誤しましたがうまくいかず、自らがステージに上がると手を挙げてくださったのは担任の先生でした。みんなで先生に “Thank You!” とお礼を言いました。
しかし、本物のアクシデントは、当日やってきたのです。
オペレッタ当日、ある子は登園後に体の具合が悪くなってしまいました。出るか否か、本人に決断を求めました。自ら「出る」とスイッチを入れた瞬間を境に、それを達成してあげるためのサポートを先生方は全力でしたようです。そして見事に出演を果たしたのです。
またある子は、身に着ける小物が間もなくステージに上がるというときに壊れてしまい、ショックで泣き崩れたそうです。いつもであれば、気持ちの切り替えに沢山の時間を必要とするはずですが、その子は一瞬にしてステージに上がったといいます。そこには先生の大きな力も働いたに違いないのです。
この子どもたちは、自分のことだけを考えていたのではなく、ストーリーの中にいなくてはならない役なのだという意識が、気持ちを強くしたのではないかと私は感じるのです。もちろん、本人の意思をも止めなければいけないときもあります。今回、出演を果たした彼らは仲間と喜び合うことができました。
オペレッタが終わり、アクシデントを乗り越えた彼らを讃えながら、全ての先生に伝えあった担任の先生は、とても素敵でした。
担任の先生方の愛
今年の子どもたちに合わせて、役の配置や台詞の検討は7月に入ってなお続きました。こどもをより舞台で輝かせたいという先生の願いからでした。各クラスにステージを見立てて、担任の先生はマスキングテープを貼ったり椅子を並べたり、ステージを紙で作ったり。面倒なことも、毎回やります。チャペルの練習が始まったときに子どもたちが戸惑わないために。
演技指導では先生自ら声を張ります。子どもが頑張ったときは褒めちぎります。その積み重ねで子どもは自信がついていきます。
小道具は細かいところに気を配り揃えます。使いやすいか、リアリティがあるか、それによってやる気を増してくれるか。
チャペルでの練習が始まると、衣装に慣れる練習が始まります。お友だちの衣装にも慣れておく必要があります。日常とは違う服を、各クラスで担任の先生がひとりずつ着せていきます。私がチャペルで待っていると、衣装を決めて役になり切った子どもたちは「どうだ!」とばかり直線で向かって来るのです。無言ですが目力がすごいのです。
当日が近づくと、先生方は次第に緊張に包まれていきました。子どもと一体になっているようでした。
あらゆることに力を注いでくださった先生方に感謝いたします。子どもたちへの愛情を私は間近に感じることができました。
私にとって初めてのオペレッタとなりました今日の演技は、一生忘れることはないでしょう。